Shure Japan Blog

Blog

 
By ShureJapan |  Comment(s)

KSE1500コンデンサー型高遮音性イヤホンシステム – 音のプロが評価する理由とは?

アンドリュー・アンダーソンにより2018年1月23日にListeningに寄稿

技術というものは、改善を重ねながら少しずつ前進する傾向がありますが、時として、小さな一歩を何百回も繰り返さなければ成し遂げられないようなことを、たった一度の大きな一歩で実現し、すべてを変えてしまうような製品が現れます。

オーディオファン向け機器の専門家で、Head-Fi TVを主宰するJude Mansilla氏は、ShureがKSE1500コンデンサー型高遮音性イヤホンシステムで実現したことが、まさにそれに当たると語っています。

Mansilla氏は、ビデオレビューの中で「Shureのような会社が持てる力を結集すれば、結果は驚くべきものになります。KSE1500のような製品は、伝説はそうした努力から生まれるということを証明しています」と語っています。

Mansilla氏は、KSE1500についてかなり興奮しているようで、実際、「ぞっこんです」などと表現していますが、その理由を探る前に、まずはその評価に至るまでのプロセスを聴いてみましょう。

「KSE1500が誕生したこと自体、どれほどすごいことなのかを理解する必要があります。Shureがこの製品の開発に取り組み始めたのは、高級インイヤーモニター(IEM)市場が現在のように成長するかなり前のことでした」とMansilla氏。

新境地の開拓

当然ですが、コンデンサー型はスピーカーやヘッドホンの分野では別に珍しいものではありません。しかし、これまで、この特殊なドライバーを革新的なインイヤーシステムに組み込むことに成功したメーカーはひとつもありませんでした。

Mansilla氏は次のように説明します。「コンデンサー型ドライバーは、ドラムヘッドのようにきつく張られ、2枚の導電性プレート間で吊り下げられた極薄ダイヤフラムを使用します。ダイヤフラムは非常に軽いため、極めて優れたレスポンスが得られます。その結果、驚異的なディテールとトランジェント特性につながります」

「その一方で問題もあります。それは、ドライバーが極めて高い精度が要求されることに加え、専用の高電圧増幅が必要ということです。しかし、Shureは数十年に及ぶ高品質マイクロホン開発の経験を生かして、その問題を見事にクリアしました」

KSE1500システムのスペックを見ると、再生周波数特性が10Hz~50kHz、最大音圧レベル(SPL)が113dBsのフルレンジドライバーを左右に1基ずつ搭載しています。

「KSE1500は高遮音性イヤホンであると同時に、コンデンサー型イヤホンでもあるため、非常にユニークなクオリティを備えています。いわば隔離された部屋の中でリスニングしているようなものであり、普通の環境では周囲の雑音に埋もれてしまっていた音のディテールがすべて現出します」とMansilla氏。

実際、遮音性能は定格で最大37 dBsとされています。これは、日常空間に存在する雑音が完全に遮断され、目的の音、つまり音楽だけが残ることを意味します。

Mansilla氏はこれについて「37dBの雑音を取り除くということは、空調音もしなければ、エアコンの音も、コンピューターのファンノイズも、電話の音も、呼吸音もしないということです。それらがすべてなくなれば、録音内容に集中することができます。気を散らすものは何もありません」と語っています。

唯一無二のリスニング体験

「率直に言って、同等の遮音性能を持つ製品も含め、これまで使用したことがあるイヤホンでは絶対に得られない唯一無二のリスニング体験ができました」

驚異的な小型サイズはさておき、KSE1500が他の製品と異なる点としてケーブルが挙げられます。他のハイエンドコンデンサー型イヤホンが幅広のフラットケーブルを採用しているのに対し、KSE1500は普通のケーブルのように見えますが、これによってコンデンサー型に必要な追加の増幅を実現しています。

「このケーブルは、Shureのチームが目指しているレベルに到達するまでに文字通り何年もの歳月を要しました。耳の上に掛けるケーブルが必要であったため、ラウンドケーブルでなければなりませんでした。結局、6ピンLEMOコネクターを介してアンプに接続するケブラー補強ケーブルの開発に至ったのです」とMansilla氏は興奮気味に語ります。

アンプ自体に関して言えば、Mansilla氏は高い性能と高品質の作りを高く評価しています。電源がなければ、コンデンサー型イヤホンはまったく動作しません。しかし、KSE1500のアンプはデジタル‐アナログコンバーター(DAC)としても機能するため、あらゆるソースに対応することができます。

さらに、このアンプはリスニング体験の調整や改善も可能です。Mansilla氏は次のように説明します。「サウンドを調整できるところがいいですね。4バンドパラメトリックEQは使いやすく、簡単に調整できるプリセットとして、フラット、低音ブースト、ボーカルブースト、ラウドネス、ディエッサーが用意されています」

「例えば、アリス・イン・チェインズの『Would』を聴いていた時は、もう少しガツンとくる音が欲しかったので低音ブーストをオンにしました。また、アラニス・モリセットでは歯擦音が気になったいくつかの曲でディエッサーを使いました」

桁違いのサウンド

では、肝心の音響性能はどうでしょうか?果たしてMansilla氏はKSE1500の音をどのように表現したのでしょうか?「豊かで自然な音です。一聴して倍音が豊かで、音色も豊か。高域の伸びは素晴らしいの一言に尽きます。もちろん、パラメトリックEQでさまざまな録音に対応することもできます」

では、相対的にMansilla氏はKSE1500をどう評価しているのでしょうか。

「KSE1500は私自身がこれまで聴いたことのある製品の中では最も高音質で、最も高解像度のイヤホンです。完全に密閉され、極めて遮音性能に優れた桁違いのコンデンサー型イヤホンと言えます」とMansilla氏は認めています。

Mansilla氏は、Shure KSE1500をここ数年間で最も重要なオーディオファイル向け製品と呼び、完全に引き込まれた様子です。「そう呼べるほどすばらしい製品です。ぜひ一度、コンデンサー型イヤホンを試してみてください。すごいですよ」

Jude Mansilla氏のレビューの全文はこちらでご覧いただけます。

アンドリュー・アンダーソン
Shureのレポーター/記者。参加しているバンドのツアーがない時は、自宅の机にかじりついて『Vice』、『The Independent』、『Loud And Quiet』等のメディアで記事を執筆しています。

Share: Google Plus

Leave Feedback

Your email address will not be published. Required fields are marked *